米を原料にした日本の酒造りは、約2000年に亘る長い歴史の中で日本の風土と気候を巧みに利用して
様々な人の知恵と工夫の積み重ねによって「古法」よる「濁酒造り」から脱却して清酒を創出してきました。
清酒は文禄・慶長(1592年〜1614年)の頃、
伊丹郊外鴻池村(現在の伊丹市鴻池)の山中新右衛門幸元(後に鴻池勝庵と改名、大阪の財閥鴻池の始祖)により
発明されたものと伝承されております。
その中でも、伊丹の酒が絶大な人気を博した理由は、木灰清澄法と木綿布濾過の組み合わせによる
優れた「濾過の技術」を実現したからです。
そして、「どぶろく」と言われる酒から、上流社会でしか飲むことのできなかった「澄み酒」を確立させ
現在の「お酒」の礎を築きました。
元禄年間(西暦1700年頃)、伊丹より船積され江戸へ送られる酒樽は12万余石にも達し
日本一の生産量を誇りました。 この写真は当時の出荷風景で、純米酒のラベルに使用されています。